社会|2025年3月31日掲載

歯科ヒヤリ・ハット事例収集等事業第2回報告書が公表される

日本医療機能評価機構、記者会見を開催

日本医療機能評価機構、記者会見を開催

 さる3月28日(金)、日本医療機能評価機構(東京都)において、日本医療機能評価機構(以下、機構、河北博文理事長)による記者会見が開催され、報道関係者が参集した。

 会場ではまず、後 信氏(機構執行理事)と坂口美佐氏(機構医療事故防止事業部長)より、医療事故情報収集事業第80回報告書と、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業第32回報告書について、集計報告や分析テーマ、事例紹介などが報告書をもとに説明がなされた。

 次に木村安沙氏(機構医療事故防止事業部課長代理)より、歯科ヒヤリ・ハット事例収集等事業第2回報告書について説明がなされた。報告書によると、同事業は2023年10月から参加登録と事例収集を開始し、2024年12月末で参加歯科診療所数は16,607施設となっている。参加歯科診療所数が増加した背景の1つに、令和6年度診療報酬改定において歯科外来診療医療安全対策加算1の施設要件の1つになったことが影響しているとのことだが、報告件数が1,126件と少ないため、事例報告に対する認識の低さが課題として挙げられている。事例の分析については、テーマとして修復物・器具などの誤飲・誤嚥に関連した事例が掲載されており、対象事例は159件となっている。また、2024年10月から公表された「歯科ヒヤリ・ハット通信」では、バーの口腔内落下と待合室での呼び出し時の患者間違いについて、取り組みのポイントをイラスト付きで紹介されている(詳細はhttps://www.med-safe.jp/dental/index.htmlを参照)。

 その後、上田 茂氏(機構専務理事)と菅原浩幸氏(機構医療の質向上のための体制整備事業統括調整役)より、「医療の質可視化プロジェクト」の集計結果報告書と、2025年4月から施行が開始される「中期事業計画」(5年計画)について報告がなされた。

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