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社会|2022年6月1日掲載

日本歯科医師会

歯磨剤の新型コロナに対する不活化効果に期待

新型コロナウイルス不活性化ポテンシャル試験(プレスリリースより)。
新型コロナウイルス不活性化ポテンシャル試験(プレスリリースより)。
 4月26日(火)、日本歯科医師会(堀 憲郎会長)はプレスリリースにおいて、「新型コロナウイルスなど感染症対策における歯科の重要性」に関する情報として、森川 茂氏(岡山理科大学獣医学部微生物学講座教授)が執筆・監修した「ウイルス感染対策としての口腔ケア~歯磨剤の新型コロナウイルスに対する不活化効果~」(詳細はこちらを参照)をホームページに掲載したことを発表した。

 本内容では、一般的な歯磨剤に含まれるラウリル硫酸ナトリウム(以下、SDS)などの界面活性剤が新型コロナウイルスを不活化させ、他者への感染リスクが低減できる可能性について実験結果を用いて説明されている。

 SDSを含む歯磨剤は、同濃度のSDS単独の水溶液よりもウイルスの不活化効果が高く、その理由として、歯磨剤に配合されているソルビトールやプロピレングリコールなどの多価アルコールにより、SDSによる不活化効果が増強される可能性が示唆されている。

 森川氏は、「試験管内の実験によるものであり、実際の口中でのウイルス不活化効果を保証するものではありませんが、ウイルス感染対策としての口腔ケアの有用性を示すものと考えています」と述べている。