社会|2022年7月6日掲載
クインテッセンス出版(株)
大月基弘氏による第23回Webセミナーが開催
冒頭、大月氏は歯を残す治療を行ううえでの心構えについて言及。特に抜歯するか判断に迷うクエッショナブル歯の扱いについて、患者さんと共有したうえで戦略を練り、治療を行うことの大切さについて述べた。また、歯周治療を行うにあたり注目すべき指標に歯肉炎指数(GI)とbleeding on probing(BOP)を挙げ、両者の違いを説明し歯周治療における指標の解説や判断基準を明示した。
次に、患者さんに良好なプラークコントロールを行ってもらうための情報共有について解説。「染め出し」は患者さんが目視で状態を確認できることから、動機づけをするうえで有効であると説明しその意義を強調した。
後半は、歯周病の治療と審美性の改善を求める症例を通じて、治療計画に基づいた実際の対応について供覧。「矯正はしたくない」という患者さんの要望をふまえたゴールの共有・設定など、臨床経過に即して具体的にわかりやすく解説した。
講演後の質疑応答では、スタッフとの連携についての質問に対し、医院のレベルアップを図るための情報共有として勉強会を継続的に行っていることを挙げ、人としての信頼関係を築くことの重要性を述べた。