社会|2022年7月2日掲載
クインテッセンス出版(株)
牛窪建介氏による第24回Webセミナーが開催
牛窪氏はまず、エンド・ペリオ病変の発生機序から、エンド由来(プライマリーエンド)、ペリオ由来(プライマリーペリオ)、エンドとペリオが複合して発生する「3つの複合病変」に分類したSimonの分類を説明した。
続いて、実際のプライマリーエンド、プライマリーペリオ、複合病変の症例を供覧のうえ、検査・診断から治療に至るフローチャートを明示しわかりやく概説。「歯髄状態における検査は複数の検査を行い総合的に診断することが重要」と臨床経験に基づいた解説が行われた。
後半は、クラックやVRF(垂直性歯根破折)、セメント質剥離といったエンド・ペリオ病変と類似した臨床所見など、治療方針や診断に迷うケースについて紹介。アクセスフラップやセメント質剥離への対応を行った症例を披露し、「複合病変になる前に対処すること」の重要性を強調した。
質疑応答では、エンドの質問に牛窪敏博氏、ペリオの質問に大月氏も登場し回答。最後に牛窪建介氏は、エンド・ペリオ病変は治療の予後が見通しづらく難度の高い症例であることにふれ、患者さんと情報を共有し理解を得たうえで治療を進めることを推奨した。