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学会|2023年6月7日掲載

第31回日本医学会総会2023東京

「ビッグデータが拓く未来の医学と医療」をテーマに

2日目のシンポジウムの質疑応答では、それぞれの立場から意見交換が交わされた。
2日目のシンポジウムの質疑応答では、それぞれの立場から意見交換が交わされた。
 4月21日(金)から23日(日)の3日間、東京国際フォーラムおよび丸の内・有楽町エリア(すべて東京都)において、第31回日本医学会総会2023東京(日本医学会主催、春日雅人会頭)が、「ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて~」をテーマに、現地およびWeb配信のハイブリット形式で開催された。

 歯科における主な講演では、初日の特別講演として堀 憲郎氏(日本歯科医師会会長)、井上惠司氏(東京都歯科医師会会長)、住友雅人氏(日本歯科医学会会長による講演が行われた。

 2日目午前のシンポジウムでは、尾松素樹氏(日本歯科医師会常務理事)と星 和人氏(医師、東京大学大学院医学系研究科)の座長のもと、「人生100年時代に向けた医学と医療、超高齢社会における生活習慣病対策―歯科の立場から」と題し、相田 潤氏(東京医科歯科大学大学院健康推進歯学分野)、恒石美登里氏(日本歯科総合研究機構主任研究員)、西田 亙氏(医師、にしだわたる糖尿病内科)、小方頼昌氏(日本大学松戸歯学部)、星氏が登壇。それぞれの切り口から歯科からアプローチできる全身疾患に言及し、噛むことや口腔ケアの重要性を解説した。その後の総合討論では、医科歯科連携の推進をテーマに議論が展開され、周術期等口腔機能管理料の算定数の引き上げや医科と歯科のデータの共有などがポイントとして挙げられた。

 午後の歯科医師会企画シンポジウムでは、大泉 誠氏(東京都歯科医師会)の座長のもと、「周術期対応における医科・歯科連携にどう取り組むべきなのか」と題し、片倉 朗氏(東京歯科大学口腔病態外科学講座)、小松本 悟氏(医師、足利赤十字病院、藤田医科大学)が登壇。片倉氏は、周術期の口腔機能管理に言及し、病床数の少ない病院では特に連携が図れていない現状とともに、病院歯科の存在意義を強調した。小松本氏は、病院経営の観点からみた医科歯科連携について述べ、口腔ケアが病床回転率に貢献していることや歯科の数字では表せない付加価値の高さをアピールした。