超高齢時代の歯科診療 2020年3月号掲載 第2回:歯科専門医として~Multimorbidityに挑む 後で読む 全身・疾患を診て、口を考える 超高齢社会が歯科にもたらした1つは、前回解説した「う蝕・歯周病から口腔の機能障害へ」という疾病構造の変化ですが、もう1つ大きな変化があります。Multimorbidity(多疾患罹患状態)患者の増加です。 若年者が多い時代は、患者さんが歯科以外の疾患を有しておらず、「通院しているのは歯科だけ」という歯科が主治医になることが多くありました。しかし、超高齢社会となった今、主な対象患者さんは高齢者すなわちMultimorbidity患者となりました。高血圧、糖尿病、... 野原幹司 のはら・かんじ 大阪大学大学院歯学研究科 高次脳口腔機能学講座 顎口腔機能治療学教室 准教授 専門分野は、摂食嚥下障害、栄養障害、音声言語障害、睡眠時無呼吸症、口腔乾燥症 ※掲載中の情報は紙・誌面掲載時のものです。