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2024年4月号掲載

歯科衛生士に対する期待と役割

 厚生労働省より2022年末現在の就業歯科衛生士数について発表がありました。全国の就業歯科衛生士数は145,183名、2022年時の歯科衛生士免許保有者数は314,143名であり、就業歯科衛生士数は50%を切っています。一方、国家試験合格者数は毎年7,000名弱を維持しています。新人歯科衛生士が毎年誕生しているなか、2020年末と比較すると2,423名の微増で、離職率の高さに課題があります。

 また、日本歯科衛生士会への入会率は12%程度にとどまっていますが、本会に加入している会員の就業率は90%と全体の就業率を大きく上回り、本会に属する歯科衛生士の勤続意欲の高さは前向きにとらえられます。われわれは国に対して、「歯科衛生士の人材確保」「歯科衛生士の処遇改善」「卒前卒後のシームレスな教育研修体制の構築」に関することなどを要望しています。あわせて、歯科衛生士の専門性や専門歯科衛生士制度について検討を重ねているところです。

 昨今、多職種と協働した歯科衛生士による口腔健康管理の重要性が認知され、業務の多様化・高度化が進んでいます。日々の臨床をつうじて、患者さんの健康維持・向上に貢献できることにやりがいや誇りを感じている歯科衛生士も多いと思います。

 本会は、キャリアアップを目指すあなたを全力でサポートいたします。一人ひとりの力の結集は歯科衛生士全体の職業的地位向上にもつながります。そして、歯科衛生士の声(意見)を国に届けるためにも、私たちの組織の力を大きくする必要があります。