2024年2月号掲載
一人ひとりができる支援のカタチ
歯科界における被災地への対応として、日本歯科医師会は発生直後から災害対策本部を設置し、被災情報の収集、行政や関係機関・団体などと連絡調整を図っています。すでに、テレビや一般紙でも災害時における口腔ケアを中心とする誤嚥性肺炎の予防は「命を守る口腔ケア」として注目され、その重要性がいち早く取り上げられていることは、その経験や教訓を生かすべく関係者の皆様が継続して発信してきた証左だと思いました。
被災された家族や友人をはじめ、被災地の支援や復興のために少しでも力になりたいという想いは、多くの方々が抱いていることと思います。その方法はボランティアをはじめ募金や寄付など、支援のカタチもさまざまです。被災地に想いを馳せたり、災害を風化させないために防災や減災の必要性を自分事として考えたりすることも、一人ひとりができる大切な支援ではないでしょうか。
今後、被災地では復旧・復興まで長い時間を要すると思われます。災害から逃れたにもかかわらず避難所や仮設住宅など慣れない生活の変化で、尊い命を落とすことがあってはなりません。引き続き、歯科の出版社として支援の一助となる正しい情報提供を行っていく所存です。「繋ぐ」ために。