歯科材料学 2021年6月号掲載 #05補綴装置が外れた原因を探る 後で読む 補綴装置が外れたら、その原因を探り再脱離を防ぎましょう! 臨床では、しばしば補綴装置が外れることがありますが、外れた原因を探り再脱離防止に取り組んでいますか? クラウンやインレーが外れた時、接着材と被着体の関係や、破壊した状態をよく観察すると、修復物が外れた原因が推測できます。図1は、接着が壊れた時の状態を模式化したものです。 Aの接着材自体の破壊(凝集破壊)は、接着力が接着材よりも強いことを示しており、セメントの物性が低いので、セメントの再選択が必要です。Bの被着面と接着面で生じた破壊(... 黒岩昭弘 くろいわ・あきひろ 松本歯科大学教授 1987年、松本歯科大学歯学部卒業。1992年、明海大学歯学部歯学研究科修了。2003年〜、松本歯科大学歯学部教授。2015年〜、明海大学歯学部客員教授。2019年〜、日本顎咬合学会理事長。2020年〜、日本歯科理工学会常任理事。現在に至る。(2021年1月現在の所属・役職) ※掲載中の情報は紙・誌面掲載時のものです。