歯科放射線科医から見た 「がん口腔支持療法」 2024年5月号掲載 第4回:シンプルかつ効果的な医歯薬連携の取り組み 後で読む がん治療中の口腔ケアにおけるコンプライアンスの維持・向上への取り組み がん治療中の口腔粘膜炎を予防するには、良好な口腔環境(清潔で潤った状態)を保つことが基本です。これは口腔粘膜炎に限らず、すべてのがん治療に関連する有害事象(副作用)に当てはまります。口腔清掃や保湿の方法などの患者さんに指導した口腔ケアの内容だけでなく、がんの部位や広がり、治療法、年齢、性別などが同じにもかかわらず、図1のように口腔粘膜炎の重篤度が大きく異なる患者さんを経験します。これは、口腔環境の違い、す... 勝良剛詞 かつら・こうじ 新潟大学医歯学総合病院歯科放射線科病院准教授 日本がん口腔支持療法学会副理事長。日本歯科放射線学会口腔放射線腫瘍認定委員。MASCC/ISOO Mucositis study group member。1999年から3年間、医学部放射線医学教室にて放射線治療の研修を行い、2020年から2年間、放射線医学研究所にて研究員として所属。 ※掲載中の情報は紙・誌面掲載時のものです。